小銭をねだる人々
英国、特にロンドンにはホームレスが多い。道端でものすごい悪臭を放って座っている人を良く見かける。当然ながらお金に困っていて、「小銭くれー」なんて積極的にお金をねだってくる人が結構いる。
不思議なのは、ホームレスではなくても「小銭ない?」なんて聞いてくる連中がいることだ。特に地下鉄の切符売り場周辺や繁華街には、この手の連中が沢山いる。切符代を浮かせたいという考えなのだろうか?仕事なんてしてなさそうだから、お金が無いのは確かなのだろう。しかし、見ず知らずの人間に平気でお金をせびれる感覚は、理解しがたいものがある。
この前、ある地下鉄の切符売り場で切符を買おうとしたら、すぐそばに公衆電話で電話をかけているヤツがいて、「小銭の持ち合わせが無くて、電話が切れそうなんだ。小銭無い?」と聞かれた。すぐに「こいつは怪しい」と思った私は、「無いよ」といってその場を立ち去った。すると彼は、違う人間に同じことを言って小銭をせびっていた。
この男は10分後もその場にいて、電話をしながら他の人間に同じように小銭をせびり続けていた。本当に小銭が無い人間が、10分以上も電話をし続けられるわけがない。当然、この男は電話をするフリをしながら、「電話が切れる」というのを口実にして、道行く人々に小銭をせびっていたわけである。
英国には、このように手を変え、品を変え、小銭をせびろうとする人間が沢山いるから注意が必要である。とはいえ、スリや引ったくりなどの犯罪を犯さないだけ、まだそれでもマシな方だと考えないといけない。英国は、世界でも有数の軽犯罪大国だという現実を忘れてはならない。
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コメント
はじめまして。
ゲイリー・オールドマンが監督した自伝的内容の映画、
「ニル・バイ・マウス/1998(英)」の中で、
登場人物の一人が、街で小銭をせびるシーンがあります。
ご覧になった事あるかも知れませんが・・・。
投稿: 慈音 | 2004.01.11 20:44
「ニル・バイ・マウス」、聞いたことはありましたが実際には見たことがありません。機会があったら見てみます。情報ありがとうございました。
貧富とかドラッグとか犯罪とか、語りだすと重たい話題になってしまうので避けますが、一般的に日本人が英国に抱いているイメージとは違う現実がそこにはありますね。ずーんと重いです。
投稿: くどー | 2004.01.12 01:38