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シャープなリンゴとルーズなトマト

ロンドンを中心として身の回りの生活で出くわした不思議な英語を紹介する本。

シャープなリンゴとルーズなトマト―イギリス英語散歩
多賀 敏行著

どんなに英語を勉強していても、日常生活で使われている身の回りにある簡単な言葉が分からなかったりするもの。英国を訪れる前に読むには良いかも。とても読みやすく、これから英国で生活する方向け。ケンブリッジ大に留学、イギリス公使もやっていた作者だけあって、どこか「お上品」である。

でも、この本の作者、きっとワーキングクラスの英国庶民とは、あまり付き合ったこと無いのだろうなあって感じます。英国生活は、それほど甘くはないのだよ!と心で叫びながら読んでいた。きっとこの作者は、実際にGPに行って酷い目に会ったことなんてないのだろう。街中でAli GのまねをしながらRespect!なんて言ってくる糞ガキに出会ったことなんて、絶対にないのだろうなあ。

英国のあまりよろしくない部分を見ずに、恵まれた環境で生活できる人はなんて幸せなのだろう。こういう方々が英国本を書くためだろうか。いまだに日本での英国のイメージは、どこか「お上品」さがついて回るような気がする。とはいえ、「お上品」じゃない部分を描いた本なんて売れないか。

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